12月16日(土)に日本財団主催の就労支援フォーラム2023のパネルディスカッションに参加してきました。

当日は、パネリスト各人が5分程度で自分の専門領域をプレゼンしながら、パネルディスカッションが行われました。

私の資料は時間の都合上、会場に集まってくださった皆様の手元に共有できなかったのですが、色々と反響もいただいたので、コラムとして掲載させて頂きます。

【プレゼン発表の内容】

就労移行支援事業(以下、就労移行)の制度が施行されてから、16年が経過しました。

準市場でもある就労移行は民間の参入も可能であるため、2023年の現在で事業所の数は、350ヶ所まで膨れ上がりました。

ただ、2022年の段階では354ヶ所の事業所があり、微弱の減少という結果ですが、蓋を開けてみると23区内は増加して、23区外は減少している結果がわかりました。

 

次は就労移行(福祉サービス)の情報開示についてです。

障害福祉サービス等情報公表制度」が平成30年4月に施行され、各福祉サービスの事業所には情報公開の義務があるのですが、情報公開先のWAMNETに事業所の情報が公開されていなかった事業所は48ヶ所ありました。

加えて、情報の公開はしているが、その更新をしていなかった事業所は120ヶ所ありました。

就労移行全体の事業所の平均就職者数は8.8人ですが、そもそも就職者数の情報を開示していない事業所が194ヶ所ありました。

調査前に感じていた就労移行の課題感は上記の通りです。

就労移行の調査をする前に、どの文脈を調査するのかを整理しました。

就労移行の質には、3つの構造がある事がわかりました。

それが「支援者の質」と「プログラムの質」と「事業所運営の質」です。

「支援者の質」と「プログラムの質」は、直接事業所に出向かなければならないため、全数調査が難しいと判断しました。

しかし、「事業所運営の質」はインターネット上の情報を参照すればある程度、調査ができます。

主に参照したのは以下のサイトです。

サイト上の情報から東京都にある350ヶ所の事業所のデータを収集しました。

そのうち、点数となる項目を13個設定し、各事業所に対して点数化を計りました。

この13項目は、就労移行の有識者数名で設定をしました。

結果は上記の通りです。

0ポイントや1ポイントの事業所は、就労移行として運営の質が低く、限りなく事業停止の状況に近いと仮説を立てています。

最高ポイントの13ポイントを獲得した事業所もあったので、その就労移行にはAwardの授与を考えています。

まだ調査は終えていませんが、現状の結果からの提案が上記です。